● 自転車通勤が定着しつつある。9月15日の150キロ走行が契機になっていることは間違いないと思う。
高根沢~真岡間の30キロがだいぶ短く感じられるようになった。復路の「道の駅はが」での休憩も完全に過去のものになった。今は休まず家まで走れる。
● けれども,もっと即物的な理由があってね。中1の秋から不登校になっていたムスコが9月20日から復帰したんですよ。復帰といっても,教室ではなく保健室で過ごしているんだけどね。しかも,半日で帰ってくる。
ムスコの学校(阿久津中)まではわずかな距離なんだけども,ヨメが送迎している。そのために車が必要なので(わが家には車は1台しかない。維持費がかかるので1台は処分してしまった),ぼくは否応なしに自転車通勤になったわけだ。
● そういうわけで自転車通勤を続けているんだけど。
朝起きたときにきちんと腹が空いているんですね。この感覚は久方ぶりに味わうものだ。ぼくは大学時代から朝食抜きが多かった。高校も遠距離通学だったので,朝は食べないことがしばしばあった。社会人になってからは,酒をだいぶ呑んだので,朝食どころではないこともあった。
少し危険なほどに健康になっていると斜に構えた言い方をしそうになるんだけれど,やはりね,これって大事なことかもしれないよね。
● 大方のサラリーマンは机の前でパソコンを相手にしている時間が長いだろうから,どうしたって運動不足になるだろう。
かといって,運動のために運動するってのは,たとえばジムに通うのは,邪道っていうか,面白くないんですよね。以前は散歩をしていたこともあって,これはこれでけっこう続いたんだけど,やはりね,そのためにわざわざ時間を取るのは無理筋というか。
● 何かの手段として結果において運動してるってのが自然だと思う。自転車通勤ってのは,じつにそのど真ん中であって,なかなか具合がいい。
休日に自転車で出かけるのも,ベルモールを覗きに行くとか何でもいいんだけど,なんか用事があった方が動きやすい。たんに気持ちの問題かもしれないんだけどね。それと,ぼくの生来のケチ根性のゆえかもしれない。腹の足しにならないことはしたくないっていう。
土浦をめざしたりとか,サイクリングのためのサイクリングもしているけれど,これは現時点でどれだけ走れるか確かめるといった気味あいが強い。
● 自転車と出会えたことはラッキーだったと思いますね。自分の生活のかなり根っこに近い部分が(たぶんいい方向に)変わったと思うので。
これもいつまで続くかわからないんだけどね。昨年6月に自転車に乗り始めたときに,大方の人は5月に乗り始めて,その95%の人が1年以内に乗らなくなるとある自転車本で読んで,自分もそうなりそうだなぁと思ったこともあったんだけど,どうにかこうにか細くつながった。
● で,ここに来て乗る機会がグンと増えた。細かいことをいえば,スマートフォンでログを取れるようになったのも動機付けになっているかもしれないし,自転車通勤を始めたそもそもの理由であるメタボ撃退について,ここに来て目に見えて効果を実感できているのも効いている。
今のところは,県内の個人的な移動はすべて自転車でと考えている。ま,足利や栗山に行くことはないだろうけどね。
● サイクリングのためのサイクリングについても,2つほどプランがある。
ひとつは,挫折した土浦行きのリベンジ。体調を整えてもう一度やってみたい。たぶん,さしたる苦労なくできるだろうと思っている。
もうひとつは,1日300キロ走行の達成だ。この年齢になってはスピードを問題にすることはできないが,距離は一定のラインをクリアしたい。そのラインを300キロに置いているわけだ。
● 自宅から日光,足尾,桐生,藤岡,下館,真岡と回って帰宅するコースを考えている。たぶん,300キロに達するだろう。日光~足尾間は日足トンネルではなく,旧道の山越えをしたい。坂道も苦にしないようになりたいので。
その代わり,この峠に到達できればあとは藤岡までは下り。その後も平坦な道路を走れることになる。これを逆に回るのは辛いけれども,日光側から入るのであれば何とかなるのではないかと思っている。
300キロを走れることを自分に証明すれば,あとはもういいかな,と。いっぱしの自転車乗りとして振る舞ってしまおう,と。
● そして,70歳になったら,世間体からも家族からも離れて,子どもに返らせてもらおうと思う。若い頃にできなかったことをやらせてもらおう。そのひとつが,ひとり旅だ。バックパックを背負って世界を放浪するってやつに憧れたことがあったけど,そこに自転車が加わる。
自転車で日本一周なんてやってみたいですね。さすがに野宿というわけにもいくまいから,安宿を使って自転車ですべての都道府県に踏みいる。たぶん,何にも出遭わないだろうと思うんだけど,自分の気がすむ。
● 次は,台湾と韓国を自転車で回ること。できればシルクロードを自転車で縦走してみたいけれども,さすがにこれは無理だろう。
というようなことを考えるようになったのも,自転車のおかげ。