2017年10月31日火曜日

2017.10.28 『BICYCLE NAVI 2012年4月号 自転車好きの愛用品』

編者 河西啓介
発行所 ボイス・パブリケーション
発行年月日 2009.03.20
価格(税別) 933円

● 烏山の「クローバー」の待合室に置いてあったもの。

● 一番面白かったのは,「自転車界の挑戦者たち」というタイトルの連載記事。この号で登場していたのは,メッセンジャーのYUKIさん。学生時代は運動部は絶対イヤというタイプだった。美大を卒業してデザイナーとして働き始める。
 それが,メッセンジャーに転身。世界でもトップクラスのメッセンジャーとして知られているらしい。「自転車を含めたカルチャーが好きという人が多くて,その感じがすごく良かった」と語っているのだけど,本当はどんな事情があったんだろうと,想像を逞しくしたくなった。

● 紹介されている愛用品は,自転車乗りだからというよりは,それぞれの職業によって特徴づけられる感じ。それはそうでしょうね。
 誰もが持っているのは,カメラとスマホ。自転車乗りはカメラ好きが多い? ぼくはスマホのカメラですませてしまう方だけど。自転車に乗るのに荷物が増えるのは気にならないのだろうかと,余計な心配を。

● それより何より,すっかり自転車に乗らなくなってしまったオレよ。どうするつもりだ? ずっとこのままでいいのか?

2017年9月5日火曜日

2017.09.02 『自転車人 2008 Summer』

発行所 山と渓谷社
発行年月日 2008.08.10
価格(税別) 1,100円

● この雑誌の白眉は平野勝之さんのエッセイ。69歳の女性サイクリストの話。
 若くして夫を失い,自身も片脚を骨折。2本ある骨の2本とも折れたらしい。
 そうなると,なかなか難しいんだそうだ。一度は諦めて自殺まで考えたけれども,自転車療法(?)で治るという話を聞き,東京の外科医を訪れた。
 で,治ったよ,と。

● このあたり,本当なのかねと眉に唾をつけたくなるんだけれども,そういうことのようだ。自転車を漕ぐことで難しい骨折を克服することができた。
 その後,彼女は徐々に走行距離を延ばしていった。四国遍路を自転車でなしとげ,ついには京都の自宅から北海道までやってきた。

● 平野さんとは襟裳岬で出会っている。ツーリングで辛いことは?と訊ねると,ない,との返答。骨折のときの絶望感に比べれば何でもない,と。

● 何だか,できすぎた話のように思えるんだけど,でも,いい話には違いない。

2017.09.02 『Bicycle Navi No83 Bicycle Girls!』

編者 河西啓介
発行所 ボイス・パブリケーション
発行年月日 2016.10.20
価格(税別) 1,111円

● 表紙は橋本マナミ。彼女はミニベロ数台を所有しているらしい。といって,ミニベロに乗れば色っぽくなれるというわけではもちろんない。

● 自転車に乗ってる美人さんが数人,登場。ということはつまり,これは男性に訴求している雑誌ってことでしょうね。
 いくつか転載。まず,シクロクロスのプロである武田和佳さん。
 私は身体が小さいので,パワーでは不利だけど,小さいなら小さいなりの戦い方がある。それがわかったので,世界を相手にどこまで食い込めるか,どんどんチャレンジしていきたいです。
 次に営業職の東海林ゆいさん。
 これまで大変だった営業の移動が,自転車があると楽しくなるんです!(中略)いままで単調でツラかった営業の移動が楽しく充実したものになりました。
● 東海林さんは折りたたみ式のミニベロ(ブロンプトン)と電車移動を併用しているらしい。
 自転車へ誘うための雑誌だから,いいことしか書いてないんだと思うんだけど,単調さに穴を開ける程度の効果はあるのかもなと思う。

● 羽田圭介さんの連載エッセイも。次のような一文がでてくる。
 しかしサイクリストが実際にやっていることといえば,家から近所の商店街に自転車で出かけるのと同じ小さな移動が,延々と続いているだけだ。(中略)それを続けていればいつの間にか一〇〇キロなど走っているし,都道府県をまたぐことにもなる。
 これは一面の真理でしょうね。一面のという限定を付けるのは,量を重ねると質的転換が起こるだろうからだ。「近所の商店街に自転車で出かけるのと」は違ったトラブルも起きるだろう。走る時間帯も変わってくる。天気も。
 ではあっても,国内を走る分には,さほどに大変なこともないのじゃないかとは思う。ぼくのささやかすぎる経験からしても。

● 個人経営の自転車屋さん3人の鼎談もあり。メーカーからショップに来る段階では,グリスをケチっていたり,組み付けがいい加減だったりということもあるらしい。
 しかし,ショップによってはその組み付けが面倒だから,メーカーにやってもらった方がいいといったこともあるようで,なかなか一筋縄ではいかないようだ。
 量販店の問題も指摘されている。カンセキが展開するネオ・サイクリスタあたりが量販店の代表なんだろうかねぇ。が,都会ならしらず田舎だと,わずかにある自転車屋もいつまであるものやら不安を抱かせるんだよね。

2017年7月29日土曜日

2017.07.29 『旅する自転車 ランドナー&スポルティーフの本』

編者 岩田淳雄
発行所 枻出版社
発行年月日 2015.05.10
価格(税別) 1,500円

● 旅自転車のムックをもう1冊。

● 東叡社山田社長のインタビュー記事が載っている。山田さんの発言をいくつか転載。
 結局オーダー車だから,注文する人のレベルを反映しちゃっている部分もあるわけですよね。自分なりにその目的意識がはっきりしているんだったら,別にいきなりオーダーでもかまわないと思いますよ。でもそういうのがないんだったら,ショップに行って話を聞いてみるのも一つだと思いますよね。(p30)
 いいフレームって,なにがいいかっていうとその人に合っているかどうかだからね。その人の乗り方に合っているかどうかが,いいかどうかだから。531だからいいとかさ,そんなの本来関係ない問題だから。(p32)
 サンプレやユーレーにこだわってうちに直接オーダーに来る人って,正直あんまり乗らない人なんだよね。年配の人でも実用的な人はもう,今時の新しいパーツを使いますよね。(p33)
● 白鳥和也さんのエッセイも面白かった。いくつか転載。
 自転車に乗って宿に着き,翌朝そこからまた自転車で出発する。書いてみればそれだけのことなのに,移動手段が自転車になっただけで,四輪車や公共交通機関を利用して経由地に辿り着き,そこで宿泊して翌朝そこを発つことと,まるで気分が異なるのである。こればっかりは,やってみないと実感できないだろう。(p44)
 栄光というものは,すまぬがどこか間が抜けており,芸術的興趣には足りないところがある。(p45)
 旅というものがどういうものかということさえ,世間一般の人はあまりよくわかっていないのだ。それは,多くの人がそのお約束の中で生きている社会的秩序や経済生活から,はみ出すことだからである。(p45)
 今風に進歩するとか,今日は昨日より速く走るとか,明日は今日より偉くなる,というような立派なことはもう面倒くさいからほかの人たちにまかせて,ま,道のほとりで風にでも吹かれようじゃないの。どうも,翻訳すると,そういうふうに自分の自転車は言っているような気がしてならないのだ。(p45)
● “ブルベランドナー”というのがあるらしい。ブルベ用のランドナーということ。ブルベって,ロードバイクで走るものだと思っていた。ほとんどの人がロードで参加するらしい。
 が,600㎞も走るということになると,体ひとつというわけにはいかないだろう。それなりの積載能力を備えた自転車の方がいいのかもしれない。
 しかし,重いのではまずいだろうから,ここはスポルティーフが主体になるんでしょうね。

2017年7月20日木曜日

2017.07.20 『旅自転車とランドナーの本』

編者 鈴木善生
発行所 枻出版社
発行年月日 2014.07.10
価格(税別) 1,500円

● それにしても自転車に乗っていない。特に4月以降はパタッと乗らなくなっている。乗りたくなるようなムックを読んでみよう。
 というわけで,このムックを手に取ってみた。

● 「ランドナーを手がけるハンドメイド工房」の紹介(最後は東叡社)や,ランドナーでの輪行のやり方の解説。
 ぼく程度の読み手だと,意味のわからない専門用語がたくさんある。いちいち調べない。まぁこんな意味だろうと予想をつけて読んでいく。

● 「ガードとキャリアがあることで,自転車の組み立ては,5倍くらい,いや比較にならないほど大変になる。納得する美しさでガード付きの自転車を組むのは,一説にはフレームを作るより難しいといわれる」(p18)らしい。
 そうなのか。そういうことも知らなかった。

● ランドナーはたしかにたたずまいが美しい。写真を見てるだけで癒されるというかね。

2017年3月25日土曜日

2017.03.20 『自転車ツーリングファーストガイド』

編者 田村 浩
発行所 グラフィック社
発行年月日 2012.06.25
価格(税別) 1,600円

● 次のようなことが書いてある。
 自転車は人の行動力を何倍にも増幅してくれる。エンジンや風力など外的要因に頼ることなく自分の力で進むことができ,行く手を決めるのも乗り手次第だ。もっとも自由で,もっとも効率がよい乗り物が,自転車である。(p9)
 取り付けにキャリアが不要で着脱が容易なバッグも登場しているから,ロードバイクですら,ツーリングに必要な諸装備を積載することは難しくない。(p19)
 安易にバッグを追加したり,リュックを背負ってあふれた荷物を吸収するよりも,その荷物ひとつひとつが本当に必要なのか考え直してみよう。(p23)
 疲れずに,しかもペースを下げないためには,あまり休まずに淡々と走るのがいい。つまり,速度を抜本的に上げるのではなく,遅れないようにする。速度を上げて5分稼ぐのは大変だた,立ち止まってコンビニなどで休憩すると,あっという間に10分は経ってしまう。(p106)
 「もう少し回るんだけどなあ」といったペースに抑え,あくまでもがんばらないこと。20分以上持続できるペースが,ツーリングを計画する際の基本となる。(p106)
 ツーリングではどんなに速度が下がっても構わない。前に進み続けることが大切だ。(p107)
 単純に貧乏旅行と考えるよりも,宿泊費用を節約することで,旅の持続性が高くなるのがメリットだといえる。一週間分の宿泊代が浮けば,キャンプ道具に投資した費用の元は取れるだろう。(p131)
 シンプルな調理道具でも,ちょっとした手間と食材次第で,高級レストランに劣らぬ味を楽しむことができる。(p133)
 できねーよ,できるわけねーじゃん。だいたい,1日走って疲れてるのに,自炊なんかする気になるかよ。
 日本国内なら,どこに行ってもコンビニ,自販機,スーパーはあるんだから,すぐに食べられる弁当,総菜,野菜ジュース,乳製品を買って,それですませるのが現実的だと思う。ガスバーナーや食器や食材を自転車に積んで旅する気には,ぼくはならないが。
 これが,自転車で世界を旅するというなら,また話は別だ。
 ブルベには「一般的なサイクリスト」が長距離を完走できる“しくみ”と,非日常的な魅力が満ちている。(p135)
● 自転車にテントと寝袋を積んで,宿代を浮かしつつ,長期間の旅をする。男子ならたいてい憧れる。歳とともにそうではなくなるが。
 が,完全にゼロになるわけではなく,木炭の熾きのようにくすぶっていたりする。

● この本は主には若い人たちに向けてのガイドブックなんだと思うんだけど,夢見る年寄りにとっても,夢のよすがになる本だ。
 日本一周ツーリングに出るまえに,ブルベでSRは取っておきたい。取ったから何がどうなるってわけではないんだけど,気がすむというか。ブルベの記事は見開き2ページしかないけれども,情報量は多い。

2017年2月23日木曜日

2017.02.18 ジャイアントの新しいカタログ

● 宇都宮駅東の「ネオ・サイクリスタ」を覗いてきた。ジャイアントの新しいカタログをもらってきた。自転車のカタログは見ているだけで楽しい。
 だからこそ,各社のカタログを1冊にしたカタログの合本のようなものが,千数百円で売られていたりもするんだろう。

● “グレート・ジャーニー”が10万円ちょうどになっている。昨年のカタログ価格より安くなった。新型モデルはでなかったんでしょうね。
 店内にも1台置いてあった。実売価格は9万円。“グレート・ジャーニー”の実物を見るのは,じつはぼくは初めてなのだ。
 なるほど,これだったらどこにでも行ける感じがする。舗装されていない道でもグイグイ走れそうだ。

● 眼を引くのは「TRINITY」。「バイク単体ではなく完成車状態での風洞実験が導いた世界最速設計」とあるんだけど,カクカクしててスピードが出そうには見えない。
 まぁ,しかし,新幹線だって流線型でいかにもスピードが出そうに思えたのは,500系で終わり。その後は,むしろ鈍重そうな形になった。
 その方が空気抵抗を減らせるらしい。ある程度までは人の印象に添うけれど,そこから先は人の感覚を裏切っていくようだ。

● 「TRINITY」はでも,ぼくには手の出ない価格。エントリーモデルは「CONTEND」。従来の「TCR」と「DEFY」を融合させたもの,と説明されている。
 ぼくには「CONTEND 2」で充分だな、いや,これでももったいないかもしれない。

● と書きながら,最近はぜんぜん乗っていないんだよなぁ。寒さを言いわけにして。だものだから,ブクブクと太る一方だ。
 早く復帰しないと。毎日,少しずつでも乗らないと。