2010年7月5日月曜日

2010.07.05 わずかな経験しかないけれど,とりあえずの感想

● 下館っていうと,以前は小山に出て,小山から水戸線に乗り換えて行くところだった。それが高根沢からほぼまっすぐに南下すれば行けるのだと体感できた。
 自転車の効用はこういうところにもあるのだろう。鉄道やバス路線に縛られないで最短距離の移動が可能になる。そこでまた見たことのない風景を目にすることもできる。

● これって,車でもできることだ。が,(少なくともぼくの場合はだが)車ではここまで自分と一体化した感覚は得られない。身軽さという点で大きく違うのだ。1トンの重量がある車と10キロの自転車では物理的な重さ,大きさもさることながら,自分の肉体の延長として捉えられる度合いが違う。自転車は肉体の延長なのだ。自分の能力(この場合は移動能力)を拡張する道具なのだ。
 が,車はどうしても自分との間に距離ができる。運転するのは自分でも走らせているのは自分じゃない。車はその重さと大きさゆえに道路を選ぶ。自転車のように細道をスイスイ入っていくことはできない。こういうところに不自由感がある。

● ぼくが乗ってる自転車はヤフオクで買った安物なのだが,たぶんミニベロというジャンルに入る自転車だ。フランス語で自転車をVELOというらしく,ミニベロとは小さい自転車のことを指す。何が小さいのかというと,タイヤの直径だ。小径車ともいう。
 昔,ミニサイクルと呼ばれていた自転車があったけれど,要はそれですね。ぼくのは,それに変速機とドロップハンドルがついている。

● 「可愛いらしい自転車ですから,ちょっとしたお買い物に使って頂いたり,お散歩がてらのサイクリングに良いと思います。タイヤ径が小さい為,漕ぎ出しが軽く,交差点,信号などで頻繁に停止,走行を繰り返す事の多い街中の走行に向いています。10万円以下の低価格帯の物はコンビニに行く時や会社に置いておいて,お昼の買出しなどにピッタリです。また,上級モデルになりますとクロスバイクに近い走りが出来るような物などもあります。タイヤ径が小さい為に重心が低く抑えられますから安定感は良く,地面への足つき性も優れます」という解説がネットにあった。
 つまりですね,長距離を走るための自転車ではないらしいんですね。最初から選択を誤ったということです。こんな初歩的なことも知らないで,自転車通勤を始めちゃったんだよねぇ。買い換えたくなってくるんだけど,もちろん,そんなことはねぇ。

● いくつか自転車通勤を主題にしたエッセイ集のようなものを読んでみた。自転車通勤は15キロ,せいぜい20キロまで,時間にして1時間,というのが妥当なところのようなんですな。ぼくのように朝110分,帰りは150分というのはちょっと無理があるっていうか。
 少なくとも,毎日は厳しいなと思っていたのだけど,それはぼくの年齢の然らしめるところでも体力の問題でもなく,大方そういうものなのだ,と。
 まして,ミニベロだ。上記のエッセイ集の著者たちはクロスバイクやロードバイクに乗っている。選ぶ自転車もそうしたものであるべきである,と。
 ただ,アップダウンは全くといっていいほどないのが救い。たんに距離が長いだけだから。

● 自転車通勤を始めたそもそもの目的,つまりメタボ撃退,はどうなっているかというと,体重など計っていないのだけれど,たぶん,充分な効果があると思う。
 先に「自転車通勤をした日には,体重が3キロくらい減っているのじゃないだろうか」と書いたけれども,本当に復路は疲労困憊する。ここまでやって脂肪が減らないはずがない。自転車通勤の前は下手すると,朝も昼も食べないなんてことがあったけれど,今は朝か昼は必ず食べる。そうじゃないと死ぬ。でも,食べる以上にエネルギーを燃焼しているはずだ。

● かりに車で20キロ移動するのにガソリン1リットルを要するとして,同じ距離を自転車で移動すれば,自分がガソリンの代わりになっているわけだから,1リットル分の脂肪が消費されたと考えてみる。
 もちろん,車と自転車では重量が全然違う。それほどの燃費を要するはずはない。あくまでイメージとしてだけれど,そんなふうに考えてペダルを漕いでいると,けっこう疲労を紛らすことができる(と考えたい)