2010年7月31日土曜日

2010.07.31 「鬼怒川大規模自転車道」を走る

● 7月31日(土)は4号線に架かっている鬼怒川の橋を渡って,鬼怒川の右岸堤防を行けるところまで行ってみようと思って,ペダルを漕ぎだした。
 しばらくは河川敷の石だらけの道を走らなければならない。堤防らしきものもない。すぐ下流に頭首工があって,そのあたりから堤防が現れる。そのちょっと先に堤防に上がる道があって,上がってみると堤防は舗装されていた。「河川管理用通路」とのことである。一般車両の通行は遠慮してくれ,と。しかし,事実上のサイクリングロードですね,これは。非常に快適。


頭首工が見える

● 4号線に架かる橋の次は柳田大橋かと思っていたら,板戸大橋ってのがあるんですね。そこを交差すると,舗装堤防が途切れてしまった。一般道を迂回するしかない。採石場がある。大型トラックが通る。しかし,地方では公共事業がどんどん縮小している。そういうことを知って見るせいか,心なしか寂しげな風景に移る。
 一般道に出ると自販機で水分補給ができる。ペットボトルの水を飲んで,再び堤防に上がるとまた管理用通路になっていた。
 まもなく柳田大橋。

● 柳田大橋を渡ると,「二宮宇都宮自転車道」の標識が立っている。大規模自転車道。堤防が県道になっているわけだ。管理用道路の隣にサイクリングロードが並行している。
 走ってみれば五行川サイクリングロードとさほど変わらない。が,大きく違うところがひとつだけあった。一般道と交差する頻度が圧倒的に少ないのだ。鬼怒川を渡る一般道が少ないのだ。だから,ブレーキを使わなくてすむわけで,これがことのほか快適度をあげてくれますね。
 これほどの川に橋を架けるのは大変な工事になるだろうし,架橋の許可も厳しいのかもしれない。

● 逆にいうと,鬼怒川を渡る道路は例外なしに交通量が多い。なかなか渡れない。そこで,自転車は道路の下を潜れるようになっている。っていうか,いちいち車を停めるわけにはいかないから,自転車は道路の下を潜らせるような構造にしている。
 いったん堤防から降りて道路を潜ってまた登るということになるわけです。でも,一般道とは交差しなくてすむわけですね。

● 川沿いには2種類の施設がある。堤防の外側(堤内地というんですね。堤防によって守られているエリアなので,堤内地。川を悪者扱いしていますよね。治水上の観点ではそうなるんでしょうけどね)には迷惑施設的なもの。先の採石場もそうだけれど,神明畜産の飼育場があった。当然,臭いがきつい。
 堤防の内側(堤外地)にはレジャー施設。キャンプ場がいくつもある。あるいは公園。モーターボートを楽しめる貯水場になっているエリアもある。特に多いのはキャンプ場ですね。
 車でやってきてバーベキューをしている家族連れや若者たちのグループで賑わっていた。カジュアルにアウトドアライフを楽しめる。あるいは,アウトドアライフの疑似体験ができる。

● ぼくは自転車を漕ぎだす6月末までは(大甘にみて,散歩を日課に採り入れるようになった平成17年4月までは)アウトドアなんて言葉とは縁がない生活をしていたので,こうしたことにはまったく気づかなかったのだけれども,こうしたことを楽しむ人ってけっこういるんだねぇ。

● どこかで引き返さないといけないんだけど,下流に向かって走っているわけだから,すこぶる快適でね,なかなか引き返す決心がつかなかった。どうせなら,この大規模自転車道を最後まで乗り通したいとのささやかな欲望もある。
 結局,旧二宮町の砂ヶ原橋で引き返すことになった。ここから右に折れれば自治医大に至る。さほどの距離はない。左に折れれば旧二宮町市街。ぼくは左に折れて,294号バイパスを通って真岡に出た(砂ヶ原橋を渡って気がついたのだが,左岸にもサイクリングロードが設置されていた。大規模の所以はこれかもしれませんね)。
 コンビニでアイスクリームを買った。市内の電気店を覗いた。あとはいつも通っている五行川サイクリングロードで帰ってきた。

● 一般道で車が切れるのを待って,ぼくと同時に出発した自転車があっという間にぼくを置き去りにして去っていった。高校生だったと思う。ぼくと同じ小径の自転車だった。
 だから,これは,自転車の違いではなく,たんに脚力の違いによる。ぼくには追いすがる余力は残っていなかった。

● 「道の駅はが」でも何やらイベントが行われていたようで,親子連れや小中学生のグループで賑わっていた。貧乏人はこういうところで余暇を楽しむのだなどというヤツがいたら(かつてのぼく),引っぱたいてやりたい。最低でも,貧乏で何が悪い,と言ってやりたい。楽しみ方なんか人それぞれだ。
 金のあるやつは一流ホテルのプールで過ごすがよい。あるいは,ディズニーランドで熱中症にでもなっていろ。もっと金のあるやつはワイキキのビーチでボーッとしてるがよい。金をかけて遊ぶのは能なしのすることだ。

● 道の駅の賑わいから受けた印象は健全さってことだ。地元の人たちが集まって,地元の人たちが地元の人たちを楽しませる,その見返りにいくばくかのお金を渡す。楽しみ方の原点ってのはこのあたりかもしれない。
 どんな状況でもひとりで遊べることは基本だ。そのうえで,大勢でワイワイ楽しむのもできた方がいい(ぼくの苦手なところ)。道の駅にたむろっている人たちはそれができている。遊びの達人ではないか。

● いつか,鬼怒川大規模自転車道の残りを乗っておきたい。そんなに先のことにはしたくない。
 砂ヶ原橋の下流で田川が合流する。田川にもサイクリングロードが設置されている。田川経由で帰るのもいいですな。